村上龍原作、妻夫木聡主演の「69年もの」
1969年というのは、どう切っても面白くなるモチーフだと思い込んでいたが、駄目な場合もあるらしい。
キャラが軽すぎる。
たぶん、脚本のせい。
村上龍原作、妻夫木聡主演の「69年もの」
1969年というのは、どう切っても面白くなるモチーフだと思い込んでいたが、駄目な場合もあるらしい。
キャラが軽すぎる。
たぶん、脚本のせい。
中原俊の和製パロディ版のほうは既に見ていたが、
本家は初めてみた。
日本でも裁判員制度が始まる。
本家アメリカでも、こんな非民主的な人がいるんかい、というくらい無茶苦茶な人たち。
司法による罰則なんて、私刑の延長でしかないのかもしれない。
骨太の刑事ドラマだった前作から一転。
麻薬の輸入元を叩くために渡仏したジーンハックマン。
フランス語が話せない彼が現地の人とコミュニケーションできずにへこんでいくさまを執着的に描く。
ニューヨークの薄暗い路地やバーではあれほどかっこよく映るコートに帽子のジーンハックマンが、夏のマルセイユの日の下でるととたんに田舎くさく、ギャグになる。
フランス語ができないので周りの刑事の会話についていけない、とか、フランス語ができないのでバーでなかなか酒を注文できない、とかのシーンが丹念すぎるくらいに描かれる。
前半がずっとそれ。
後半は、密売組織に捕まったハックマンが麻薬付けにされて
そこから健康状態に回復するまでを延々と描いている。
「ジャズやるべ!」
CMだか予告編だかで聴いたこのフレーズは
本編の中には無かった。
カットになったか、あるいは告知用に収録したのか
いずれにしても素晴らしいチョイス。
なんかジャズやりたくなる(もちろん上野樹里と)。
無邪気に影響される。そんな感じ。
名前とかミニシアター系という分類とかフランスの雰囲気とかに騙されてるけど、
実はフランソワオゾンってすっごくバカなんじゃないか?
国外から見たら、そのシチュエーションだけでドラマチックな幻想を抱き、国内から見たら(恐らく)そのシチュエーションだけで記号的な低俗さを喚起させる。
フランスでバカンスという響き自体が、フランス人以外の人にとって特別な意味をもってしまう。
そんなシチュエーションをどっちのサイドから見ても転倒させるというテクニックは、なかなかに心地よい。